鹿児島市加治屋町にある西郷隆盛と弟・従道の誕生地のご紹介です。
九州新幹線の最南端、JR鹿児島中央駅から歩いて約15分の場所にあります。
1828年(文政10年)1月23日、ここで鹿児島と日本の歴史を変えた英雄が生まれました。
ここがすべての始まりだったんですね。歴史のロマンを感じます!!!
CONTENTS
西郷隆盛の生誕地を訪問
西郷隆盛の幼少期
西郷隆盛は下級武士の生まれでした。兄弟は多く11人もの大家族でした。
当時の薩摩藩は武士の割合が日本一多い国で、下級武士の家庭は、自分たちで畑を耕さないと生活できませんでした。
西郷隆盛の実家も大変貧しかったようです。
雨が降ると雨漏りがして、兄弟が1つの布団に足を突っ込んで寝るほどでした。
郷中(ごじゅう)教育
西郷隆盛は小さいころは武芸に優れていましたが、知人とのケンカで腕を負傷し、武芸の道をあきらめなければなりませんでした!
武芸を泣く泣くあきらめ、学問に集中すると、西郷さんはメキメキ才能を伸ばしていきます!
そして、当時の薩摩の大名だった島津斉彬にその才能を見出されて政治家として歩んでいくのです!
西郷隆盛が育った薩摩藩では、独特の教育方法「郷中教育」が採用されていました。
郷中教育は、教師による指導ではなく、先輩(15歳以上)が後輩(14歳以下)を指導し、同輩がお互いに競い合い高め合うというものです。
具体的には以下のような教えがあります。
- 先輩・後輩の関係を重んじる。
- 常に文武に励む。
- 山坂を歩いて体を鍛える。
- 親に口答えしない。
- 嘘はつかない。
- 小さな子どもをいじめない。
- 金を持ち歩かない。
- 足袋、頭巾、襟巻の着用禁止。
- 木綿の着物を着る。
- どのような場合でも刀は抜くな。
- 刀を抜いたら目的を達成しろ。
(郷中教育の研究より抜粋)
薩摩藩士の男子は郷中教育を通して、自制心や周囲との接し方を学び、徹底的に体を鍛えられました。
郷中教育はスパルタ式の厳しい教育でしたが、同時に、子どもがお互いを思いやる気持ちを育む教育でもありました。
西郷隆盛は晩年に次のような言葉を残しています。
「万人の上に位する者、己を慎み、品行を正しくし、おごり高ぶる者を戒め、節倹を勤め、職事に勤労して人民の標準となり、下民の勤労を気の毒に思わなくては、政令を行うことは難しい」
この考えは西郷隆盛が郷中教育で培った考えそのものではないでしょうか。
西郷隆盛の生誕地の動画
西郷隆盛の生まれた場所は今では小さな公園になっています。
鹿児島中央駅からも近いです。甲突川沿いをのんびりお散歩するのもオススメですよ。^^
甲突川沿いは「維新ロード」と呼ばれています。
甲突川沿いには、大久保利通の誕生地をはじめ、西郷隆盛の生きた時代の史跡が、たくさん並んでいます。
明治の熱い時代に思いを馳せるのも楽しいです!
また、夜中に歩くのもライトアップが素敵ですよ。鹿児島中央駅で列車待ちの時間がありましたら、ぜひ散策してみてください。
隆盛の弟、西郷従道
歴史上の重要人物にもかかわらず、西郷隆盛ほどは知られていないのが西郷隆盛の弟の従道(じゅうどう)。
小さいころは兄の隆盛といつも一緒で、隆盛のそばを離れようとしないくらい仲良しでした。
兄の隆盛と同じく、従道は新しい明治政府でリーダー的存在になります。
しかし、西郷隆盛が征韓論に敗れ鹿児島に帰ろうとすると、明治天皇は「そばで支えてほしい」と隆盛を引き留めました。
たくさんの仲間が西郷隆盛を慕って東京を離れ鹿児島に帰る中、隆盛は弟の従道に「自分の代わりに天皇陛下を支えてあげてくれ」と言って別れたそうです。
その言葉どおり、従道は陸軍の重要人物として政府を支えていきます。
なんという兄想いの弟さんでしょうか!
西郷隆盛の石碑の横に、従道の石碑も寄り添うように立っています。
この西郷隆盛誕生の地は、そんな兄さん想いの従道の誕生地でもあるのです。
しかし、後に起こった西南戦争(1877年)では、西郷隆盛と従道は敵同士で戦うことになります…。
なんという数奇な運命、悲しい兄弟でしょう・・・!
西郷隆盛の誕生地へのアクセス
アクセス
- 徒歩…JR鹿児島中央駅から徒歩約10分。
- バス…カゴシマシティビュー「維新ふるさと館前」バス停から徒歩約1分。
- 車…専用駐車場はなし(近くにコインパーキングあり)
住所
鹿児島県鹿児島市加治屋町
料金
無料
営業期間
年中
地図
西郷隆盛の生まれた場所
近くの観光スポット
維新ふるさと館
鹿児島が活躍した明治維新の歴史を学ぶことができます!
大久保利通生い立ちの地
大久保利通が生まれ育った場所です。
近くのランチスポット
オヴニー
おしゃれな洋食屋さんです。ランチにいかがですか?
ヒカルヤ
甲突川沿いにあるカフェです。モーニングもあります。
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