桐野利秋（きりの としあき）の誕生地を訪問しました。
西郷隆盛を神様のように尊敬し、西南戦争で最後を共にした桐野利秋の生まれた家はどんな場所にあったのでしょうか？
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桐野利秋の人物
桐野利秋は１８３８年（天保９年）１２月２日、現在の鹿児島市吉野で貧しい下級武士の第三子として生まれました。
母方の親戚に同じく西南戦争に従軍した別府晋介がいます。
下の写真を見ると、眼差しは眼光するどく、精悍な顔立ちです。
桐野利秋（出典wikipedia）
桐野利秋の誕生地を訪問
NHK大河ドラマ「西郷どん」の放送開始が間近となった冬の日。
おそらく最も西郷隆盛を愛した人の一人ではないかと思われる桐野利秋の誕生した家跡を訪れました。
グーグルマップで検索すると、桐野利秋の生家は鹿児島市の高台（吉野）にありました。
残念ながら専用駐車場はないので、下の写真の路肩に車を停めて、夫に車中待機してもらいました。
この看板が目印です！
写真右の大きな木が生えている場所に、桐野利秋の生家があったようです。
この階段を上った場所が桐野利秋の誕生地です。
今では生家は無く、小さな公園になっています。
「贈正五位 桐野利秋君 誕生地」と刻まれています。
西南戦争で薩軍（賊軍）に属していたことから、官位をはく奪されていましたが、死後３８年の１９１６年（大正５年）に正五位を追贈され、名誉を回復しました。
立木打ち（丸木で木を叩く剣術の練習）で庭木はすべて枯れたと伝わっています。
現在の誕生地跡では青々と茂った木々が穏やかに梢を揺らしていました。
誕生地からの眺めです。周囲は住宅地になっています。
写真の右手側には別府伸介の誕生地があります。ご近所ですから、きっと小さい頃に交流があったのでしょうね。
丘の上に建っている校舎は鹿児島東高校です。
鹿児島中央駅や鶴丸城から、かなり距離があります。
生誕地は山奥ということもあり坂道のアップダウンの激しい場所でした。
このような環境で育った桐野利秋は、小さい頃からかなり足腰が鍛えられたのではないでしょうか。
桐野利秋の活躍
桐野利秋は幕末動乱の時期には、幕府勢力に対抗し、京都朝廷のために尽くし、大活躍しました。
薩摩藩邸に兵学師範として招かれていた赤松小三郎をスパイとして暗殺し、「人斬り半次郎」の名前で恐れられました。
赤松小三郎（出典wikipedia）
桐野利秋がアポイント無しで西郷隆盛を訪ねたとき、桐野利秋は土にまみれたサツマイモを風呂敷に包み、お土産として渡しました。
風呂敷を開いた西郷隆盛の弟は、思わず「ぷっ」と吹き出してしまいました。
西郷隆盛は「この人にとって、これがどれだけ大切なものかわからないのか」と言って弟を叱りました。
その時が、桐野利秋が「この人（西郷隆盛）についていこう」と決めた瞬間でした。
戊辰戦争（１８６８年）では、官軍を代表して会津城の受け取りという大役を果たすと、西郷隆盛の右腕として認められるようになりました。
西郷隆盛が征韓論で敗れて鹿児島に帰ると、桐野利秋も陸軍少将という地位を捨てて西郷を追い、鹿児島に帰ります。
桐野利秋は西郷隆盛の設立した私学校の幹部として、後輩の育成に励みました。
また、自ら吉野郷宇土谷久部山の開墾を行いました。
佐賀の乱で敗れた江藤新平は、鰻池温泉（指宿市山川）に逗留中の西郷隆盛に協力を求めますが断られてしまいます。
西南戦争（１８７７年）では、実質的な指揮官として活躍しますが、当時の最新兵器と圧倒的な物量に勝る明治政府に敗れます。
最後は西郷隆盛の死を見届けた後、鹿児島市岩崎谷で戦死しました。享永３８歳という若さでした。
西郷どんの墓の隣りに眠る
今は南洲神社（南洲墓地）で西郷隆盛ほか薩軍戦没者とともに眠っています。
桐野利秋のお墓の場所ですが、今でも死してなお西郷隆盛を守ろうとするかのように、西郷隆盛の墓の左隣りにあります。
毎年１２月２日の誕生日になると、たくさんの花が供えられています。
戦死した遺体から香水の香りがしたというエピソードがあり、香水の瓶も供えられています。
時代を超えて桐野利秋が人々から愛されているのを感じますね。
桐野利秋の映画
映画「半次郎」（2010年公開）では、桐野利秋の人生が描かれています。
鹿児島県伊佐市出身の榎木孝明さんが主役の桐野利秋を演じています。
桐野利秋誕生の地の観光情報
アクセス
鹿児島中央駅から車で２５分。
住所
鹿児島市吉野町３８９
地図
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